「プロペラ犬」

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「マイルドにしぬ」よりラストのネタ、「プロペラ犬」。

このネタのみ、本番でタイトルを出さなかったのは単純にタイトルにネタバレの
要素が含まれているからで。
だったらタイトルを変えれば?というところですが、これに関してはこのタイトルしか
考えられない、ある意味この演劇ユニット「プロペラ犬」の立ち上げ宣言にも
近い話なので、この、まんまのタイトルになりました。

このネタに関しては、河原雅彦さんに尽きると思います。
いや、うちの旗揚げ公演なんだから水野美紀はどうなの、って話なのですが、
見た人なら納得していただけるでしょう、河原さんが素晴らしかった。

今回ねぇ、河原さんに本当に感謝してることはいろいろありますが、
何よりもまず、
ある意味「損な役回り」を舞台上で一手に引き受けてくださったことで。
旗揚げ公演として、水野美紀をいかにはじけさせるか、暴れさせるか、
ストレンジな人々になりきってもらうか・・・そこを突き詰めた結果、
相手役の河原さんにほとんど全てで「ツッコミ役」というか
「ヤバイ人の相手」
をつとめていただくことになり。
まあ、いわゆる「普通の人」です。普通の人の目線がないと、ストレンジな人々との
距離感が掴みにくくなってしまうので、なかなか笑えなくなる。

かといって、「普通の人」と「つまんない人」とは違う。
ここは重要です。
笑いの世界において、普通の人が「つまんない人」だと、ストレンジな人が
ただ単に「理解不能な人」以上にならない。
普通の人の中に、ストレンジな人を愛でる目線というか、ストレンジな人と
「遊ぶことができる余裕」みたいなものがないと、笑いにつながりにくい。
旗揚げ公演でこれができる人を二人で考えた結果の「河原さんしかないでしょ」でした。
実際に公演を終えてみて、そのチョイスは間違いではなかった、と。
本当に本当に感謝するばかりです、河原さんには。

河原さんというと、今までの舞台では基本、
「ストレンジな人」の側を演じることが多く。
その面白さを存分に知った上で、でも今回はあえて「普通の人」を演じてもらい。
なんだかねえ、そうすると、河原さんと水野の舞台上での関係が
「ヨーダとルーク・スカイウォーカー」みたいに見える瞬間があって。師匠と弟子。
師匠(ヨーダ)のほうは、いつでも抜ける刀(ライトセーバー)を懐に携えたまま、
あえてひょうひょうとした爺さんを装い、血気にはやるルークをたしなめつつ、
その力を引き出していく。
まあ実年齢はそんなに離れてない二人なので、河原さんをヨーダよばわりも
どうかと思いますが。

来年の第二回公演では、師たる河原さんも入江さんもいない、
また少し新しいプロペラ犬として皆様の前に現れるわけです。
旗揚げ公演とは違う、でも核になっている二人(水野、楠野)は第一回公演のあれこれを
糧にして、成長していないといけない。
というか、二人が成長できていれば、二回目の新しい座組の中でも、
また違った面白さを出せるはずで。
「マッドマックス」であっと言わせた後、
「マッドマックス2」で世界中の男子を狂喜させた
監督・ジョージ・ミラーと主演のメル・ギブソンのコンビのようにあれば、と。そう思います。

わかりづらいですな。わかる人はわかりますか。
見てない人は見てください。お正月にでも。
必ず1→2の順で。ぜひとも。