「ダークナイト」

バットマン最新作「ダークナイト」が凄いらしい。

いや、全米での興行成績のものすごさはすでにニュースなんかでも報じられてる
のだけど、凄いのはその評価の圧倒的な高さ。

映画のことを調べるときによく使うサイトに「IMDB」(インターネット・ムービーデータベース)というのがある。
たぶん世界で一番詳しくて見ている人が多いデータベースだと思う。
(日本映画のこともしっかり載ってます。英語だけど)
で、このINDBでは、映画のデータのみならず、インターネットユーザーから
映画の評点も受け付けていて、歴代のありとあらゆる映画が10点満点で採点され、
完全にランキング化されている。
一つの映画に対しての投票数が数万から数十万票だから、これはもしかして
世界最大の映画ランキングと言っていいのではないか。
(「七人の侍」は11位にランクインしてる)

今まで1位にいたのが「ゴッドファーザー」。
こーゆー、お墨付きの名作のみならず、このランキングの信用置けるところは、
「ファイト・クラブ」(23位)や「シティ・オブ・ゴッド」(18位)のような、見る人を
ちょい選ぶ狂った映画(←褒め言葉)もきちんとランクインしてるところで。

で、「ダーク・ナイト」が、このランキングの1位になってしまった。
それも10点満点で9・4点(23日現在)という、それ一体なんなんだ
というぐらいの圧倒的高得点で、だ。
今2位の「ゴッドファーザー」が9・1点で、9点越えしてる作品は3本だけ。
どんだけすごい評価かわかってもらえるだろうか。
大体、10万人以上の票が入って、その平均が9.4って、ありえないでしょ。
平均ですよ。平均。へーきん。ひらがなで言うと更に平たい感じが強まる。

もちろん、アメリカでは公開直後で過熱気味なんだろうし、
冷めて見ている人はもともと投票なんてしないのだろうから、
誰もが見て9・4点かはわからない。
とはいえ、投票者のコメントをつらつらと見ていくと、踊る文字が
「ヒーロー映画史上最高のマスターピース!」とか、
「ダーク・ファンタジーとして最高の傑作!」とか、
なんかこう、その熱さは嘘じゃないだろうと信用できるマジ加減なのだ。

いやー、もともと「バットマン」シリーズはティム・バートン作の奴しか
認めてなかったのだけど、ここまで盛り上げられると、これはちょっとドキドキする。

でも、日本人って「バットマン」、あんま好きじゃないのね。
「バットマン・リターンズ」がいかに狂った映画で、いかに凄くて切ないかを
人に話しても、本当にリアクションが薄いこと薄いこと。
「シザーハンズ」や「ナイトメア~」は好きでも、「バットマン・リターンズ」はピンと
こない、という人ばっかなので、なんかもー、悲しいのであんま人には
言わないのだけど。
でも、「シザー」「ナイトメア」「リターンズ」は三つ子みたいな作品だと思います。
どれも同じように何かが欠損している人々の、闇に支配された作品。
その中でも一番病的なのが「リターンズ」だと思うけど。
あまりに病的なので、もう全編笑い泣きしながら見るしかない。

今回の「ダークナイト」には、予告編を見る限り「リターンズ」とはまた違った
病的な匂いを感じる。こーゆーバットマンが見たかった!
アクションシーンが流麗になったとか、ビジュアルが凄くなったとか、そんなのは
実は二の次で、「バットマン」に求めるのは、
ただ「何かが欠損してしまった人々が、正義と悪のうすーい境界線の上で
かりそめの仮面を被り、あがいているさま」なのだ。
少なくとも、自分の場合は。

いやー、楽しみだぁ。
うーん、すっごい真面目に書いてしまった。