「サボテニング」を振り返る・猫背さん編

「サボテニング」を振り返る。
今日はもうお一人の客演・猫背椿さん。

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本当に素敵な方です。猫背さん。

今回でいうと「牛島幸子」は完全に猫背さんあてがき、というか
猫背さんなら絶対舞台の上で成立してくれる、という思いをこめて
書いたキャラクターだった。
「乳房がドリル」というキャラ自体はB級馬鹿アクションの定番の一つ
なのだけど、そんな女の悲恋もの...ぶっちゃけ「シザーハンズ」が
やりたいわけですが...「異形の者」の悲しみと滑稽さを
猫背さんなら絶対やってくださる、と。

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本当に猫背さんにお願いしてよかった、と思った。
終わった後だから書けるのだけど、私は「牛島幸子」のあるシーンで
どーにも泣けてしまうのだ。あの馬鹿コントの中で。
今回の脚本は、すごく全体のバランスに注意して書いたつもりなのだけど、
そのシーンの幸子の台詞だけは、不必要に長くて、不必要に過剰。
でも私が言いたいことが青臭いぐらいむき出しになっている台詞で、
良い悪い以前に大好きなシーン。

猫背さんは舞台で(独白で)成立させるのは大変だったと思う。
しかもあのすごく繊細にできているドリルを自分の手で扱いながら。
感謝しかない。

素顔の猫背さんがまた、本当に良い人。
気配りの達人かつ「食を楽しむ」ということに貪欲で、
地方公演では必ず猫背さんがネットで調べてくれたお店に行っていた。
水野がここで書いていた佐賀のラーメン屋さんも、猫背さんが調べてくれなかったら
絶対行かなかったと思う。
おかげさまで、一食たりとも空振りの無い、実に充実した食の地方公演だった。

特に私は、何かと飲みにつきあっていただき、
愚痴なんかも聞いてもらった。
私のメンタルケア担当、みたいな役割もしていただいたわけで、
本当に頭が上がらない。

そんな猫背さんだけど、稽古場では本当に「ゲラ」だった。
特に転球さんの一挙手一投足は完全に猫背さんのツボだったようで、
全ての転球ムーブに引っかかって爆笑していた。
おかげで、稽古場で私のゲラっぷりが目立たずに済んだ。
そういう意味でもありがたい。

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転球さんと猫背さん、本当に私たちは客演の方に恵まれている。

キレてもいいですか、そして

日テレの再現ショートコント「キレてもいいですか」がオンエアされていた。

うちの水野さんにとっては、設楽さんに続き念願の日村さんとの共演。
本人、「日村さんと共演するんだよ!」ととても楽しみにしてた様子で。
スタジオでのサービストーク(設楽さんとやりたかった等々)も
含め、バナナマンのおかげでかなり楽しくお仕事できたようだ。

こーゆードラマ+スタジオトーク、という番組は手間がすげーかかるので
なかなか企画が成立しずらいのだけど、
たまにはいいなぁと思った。
バナナマンはほんと、こーゆー企画に適任。

さて。
「サボテニング」を振り返る。続いては福田転球さんの巻。

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転球さんはずっと以前から水野さんが「一緒にやってみたいな」
と話をしていて、今回のオファーに至ったのだけど、
なるほど確かに、ほんとに魅力的な役者さんだった。

他のところで見る転球さんは、わりと
「追い込まれて追い込まれて爆発する」みたいな扱われ方が
多く、うちもそれは日替わりコーナーで使わせてもらったのだけど、
それ以上に印象に残ったのは、
かっこよさのほうだった。役者としての。

私の中で、
「笑いやばかばかしさを通じて、人の切なさに踏み込める」
というスキルをもった役者さんは最高だと思っている。
スティーブ・マーティンなんかまさにそうだし、
設楽さん日村さんももちろん。
転球さんもそのスキルを備えた役者さんだった。

ラスト、サボテン化したゆずなをギュッと抱きしめるところは、
転球さんでなければあの切なさが出なかったと思う。

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さらに、舞台裏でもとても魅力的。
こーゆー人を「母性本能をくすぐる」って言うんだろうな、という人。

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すごく良い人なんだけど、適度にふわふわした頼りなさをもっていて、
一人でいるとどうしてもかまいたくなる雰囲気を持っている。
私は実際、赤坂の公演中、ずーっと楽屋で転球さんと将棋をしていた。
ところが将棋になると、案外固い手をさしてくるので、
カンに頼ったむちゃくちゃな将棋をする私は
「楠野さんあきませんよぉー」といつも困られていた。

で、新幹線での移動はたいがい私と転球さんが隣になるのだけど、
仕事でもしようと思ってネタ帳を開くと、ちょこちょこ
ちょっかいをかけてくる。子供か?
てゆーか「かまいたくなる」転球さんにしょっちゅうかまわれてた私はいったい。

そうそう、ブログによれば、転球さんはただ今次の作品の稽古中。
またも赤坂REDシアター。
これはぜひ見ねば。

※       ※       ※       ※       ※       ※       ※
プロペラ犬第二回公演『ジャージマン』
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特典
○設楽さん×水野美紀、玉置さん×水野美紀のスペシャルトーク。

○稽古場&アクション映像撮影メイキング(水野美紀解説つき)

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「サボテニング」を振り返る

今更ですが、「サボテニング」をつらつらと振り返ってみようかと。

あ、まず最初に、今回はDVDの発売があるかどーかは現時点で
全く未定。撮影用のカメラは回したのですが、それが果たしてDVDとして
出せるのか、それともただ単に「記録用映像」として残す場合もあるやも。
うちの場合、何でもかんでもDVDで出せるほどの地力はまだついてないのです。
あ、作品のクオリティではなく、単純にお金の話ですけども。

もしDVD、あるいは何か別の形で披露できる機会があったらお知らせします。

さて「サボテニング」の公演。
今年は「人」で振り返っていこうかと思います。

まず今日は演出の倉持裕(ペンギンプルペイルパイルズ)さん。

うちは毎年、基本的には演出家さんが代わるので
それぞれに演出の仕方や脚本打ち合わせに特徴が出る。
倉持さんのやり方は、本当に具象的で勉強になった。
演出席からの指示も、脚本打ち合わせのときも、
オーダーに曖昧さがないのだ。判断も早いし。
特に演出...動きのつけ方はある意味細かい、のだけど、
決して「押し付け」にはならない。
「こう動くとどう見えるか」「こう動くとどう面白いか」が明確なので、
キャストも楽しんで、あえて「あやつり人形」になれる。

とはいうものの、普段のPPPP公演よりはだいぶうちらしさ...
というか、猫背さん言うところの「へなちょこ感」は意識されたようで、
特に中盤のガチのアドリブ部分などは、普段の倉持さんならまず
絶対ありえないところだと思う。

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ここだけは、
形をなるべく決めてよりどころを作りたいキャストと、
あえてゆるくしようとする倉持さん...
という、逆の構図が稽古場で展開されていたりもして。

倉持さんの中でも
「プロペラ犬らしさ」
をいかに残すか、という部分でかなり悩まれたらしい。
それでもやはり、出来上がった作品を見ると、
全体に、あんかけのように倉持さん汁がふわっとかかっている。
あ、そうだ「あんかけチャーハン」みたいな感じ。
チャーハンはチャーハンで、プロペラ犬の味で成立してるんだけど、
そこに倉持さんがきちんと丁寧にダシをとったアンがかかっている、というような。

ドアタマ、転球さんが水浸しになったあと。
水野と猫背さんが客席から駆け込んできて...というあたり↓は、
まさに倉持さんのアイディア。

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パンフの豆台本を読まれた方は確認してほしいのですが、
あそこ、脚本的には「タイトル」としか書いてません。私は。
あそこの遊び方が、私の発想からは全く出てこないやり口で、
見ながらすごく感心したものだった。

そんな倉持さん、
本番をチェックしながら、旅先や新幹線の車中では
「サラリーマン金太郎」の脚本を書いていた。
私は、乗り物に乗りながら物を書いていると必ず気持ち悪くなるので、
それだけでも最大限に尊敬に値する。

またいつか、どこかで一緒にもの作りをさせていただけたら、
本当にそう思う。

「マッハ!弐」

お久しぶりでございます。

いろいろバタバタしておりまして、ざっと2週間ぶりの更新ですか。

年末年始、全く娯楽に触れ合うことができず
(KERAさんの「東京月光魔曲」も見れず...)
映画もいろいろ見たかったので、まずはこれを見てきた。
トニー・ジャー主演!「マッハ!弐」。

ほかに見なきゃいけないものあるだろう、とは自分も思うけども。

でもこれはやっぱり見ておかないと。
「マッハ!」も「トムヤムクン」も大好きだ。ジャー。
彼の映画を見ると、本当に
「映画って結局、お話じゃないのかもなぁ」と思ってしまう。
脚本家の端くれとしては思ってはいかんが。

さて、久々の主演作。
この「弐」も、製作過程で相当トラブルがあったらしく、
公開自体が心配された時期もあった。
とりあえずは公開されて万歳、なのだけど。
だけど。

これが。

未見の方のために詳細は伏せますが、
3作目にして、「考えすぎだよジャー!」と声をかけてあげたいぐらい、
迷走しまくりの映画だった。
「マッハ!」自体とは全然違う設定なのだけど。
一応、前2作に比べて「お話」というか「ドラマ」を重視しよう、という
意図はとても感じる。
のだけど、それが完全に逆効果になっていて、
ドラマ部分がうっとうしいことこの上ない。

むしろ、今までの「象を返せ!」「仏像を返せ!」という
モチベーションだけで爆走する二作のほうが、
シンプルなりに感情移入ができて全然乗れた。
難しいよなぁ脚本って、と思わされた。

で、ラストがすごい
あまりの
「そ、そこで終わるの?」感に劇場もざわざわ。
これはある意味衝撃のエンディング。

アクション自体は、前2作に比べてバリエーションは増えている。
1400年代のタイの話なのに、なぜか居合いやら中国武術やら、
プロレス的な動きもとりいれて。
でもなぁ、ジャーに望むのは
ムエタイベースの格闘アクション+無茶、なんだよなぁ。
考えすぎだよジャー。また書いてしまった。

んなわけで、
「何事も考えすぎは良くない」
とジャーに学んだ。
結果的にはありがとうジャー。

さて。
明日以降、
「サボテニング」のこともぼちぼち思い出しつつ
書いていこうかと思います。