2008.07.22
[ お笑い ]
笹塚ファクトリーに、ななめ45°のコントライブを見に行ってきた。
ななめ45°(以下、勝手にななめと略します)というと、「レッドカーペット」なんかでは
「地下鉄の駅員ネタ」でおなじみだと思う。3人組のコントグループ。
この仕事をやっているのに、実は純粋なお笑いライブを見に行くことって
あまりなくて、毎年必ず見に行くのはバナナマンぐらいなのだけど、
ななめに関しては、ちょっと気になっていた。
「レッドカーペット」で与えられる「一組1分」という枠の中でなく、
ちゃんと長いコントを見たくなったのだ。
レッドカーペットでは、「駅員のモノマネ」っていうキャッチ一発で押し切るパターンが
多いものの、むしろたまに見せる別のネタに
「人間のちょっとしたおかしみ」とか「真剣ゆえの馬鹿」をうまく救いとった
片鱗があって、それはやっぱ10分とか15分とか見たいなぁと思わせてくれる
ものだったので。
で、見に行ったのだけど、これがまあ、面白かった!
これ、偶然なのか、必然なのかわからないのだけど、バナナマンと一緒の
事務所である彼らのネタには、ちょっぴりバナナマンと同じ種類の匂いがした。
一口に言うと、「ぶれない」のだ。
ライブなのだから当然、お客さんの熱を受けてネタは変化するのだけど、
決して彼らは深追いしない。あくまで「きちんとキャラクターを演じる」っていう
当たり前のことをしっかりやる。
特に、まあこれは誰でも言うと思うのだけど、例の駅員モノマネでおなじみの
岡安さんは、これちょっと相当の演技力だと思う。
どっちかというと演劇系・・・例えば拙者ムニエルの加藤啓さんとか、
猫のホテルの菅原さんのような静かな狂気も感じるんだよなぁ。
そう考えると、今度の「ジャージマン」に出ていただく設楽さんも含め、いわゆる
「お笑い」と「演劇」、「コント」と「笑いの多い演劇」の境界線はますます細く
なっているような気がする。
仮に同じ脚本でも、演出次第でコントにも演劇にも見えるような。
例えばバナナマンの傑作「宮沢さんとメシ」なんて、演出次第でほんと、
どーとでも見えると思う。それだけ本がよくできてるし。
翻って、うちはどーなんだろうか。
今からざっと4ヵ月後には、今の第一稿を根っこにして育った巨木が
「本番」という実をつけている。はずで。
一体どういう風に見えるのか、見せようとしているのか。なんか他人事の
ようだけど、楽しみだ。って、楽しみとか言ってられるのは今のうち、って
こともよーくわかってるのですが。
※ ※ ※ ※ ※
●2008年8月11日(月)
「プロペラ犬ひみつ集会エクストラ」
一体何が起きた!? あの水野美紀がロフトプラスワンに降臨!
脚本家・楠野一郎と結成した演劇ユニット『プロペラ犬』の月イチシークレットイベントが
満を持してプラスワンにカチコミをかける!
ゲストは水野、楠野共に15年も前から知る男・大槻ケンヂ!
アクション、ゾンビ、お笑い、食人族……
ボンクラ中学生大喜びのあれやこれやを話し倒して飲み明かす!
プロペラ犬第2回公演『ジャージマン』の特別先行予約情報もあって、
これは絶対エクストラなことになる!と思う!
【MC】水野美紀 【Guest】大槻ケンヂ
【場所】新宿・ロフトプラスワン
Open18:30/Start19:30
前売¥2500/当日¥3000(共に飲食別)
前売はローソンチケットにて7/5~発売(Lコード:36873)
前売チケットは全国ローソン各店舗内設置のLoppi での購入、「ローチケ.com」
でのネットご予約/購入(こちらは会員登録が必要です)、電話予約が可能です。
詳しくは以下をご参照下さい。
<ローソンチケット>
●Loppi ローソン各店舗
●ネット予約 http://l-tike.com/
●電話予約 0570-084-003
※電話予約の方法はこちらをご参照ください。
http://l-tike.com/guide/tel.html
※お席は全席自由席です。
開場時の入場はローソンチケット記載の整理番号順→当日券という順になります。
尚、開場を過ぎますと整理番号順ではなく、順次入場となりますのでお気をつけ下さい。
尚、追加分に関してはお立ち見の可能性もあります。ご了承ください。
2007.09.26
[ お笑い ]
いろいろページが増えました。
今後、プロペラ犬関係のいろんな情報はニュースのページでお伝えしていきますので
たまに「あいてる?」って感じで覗いて見て下さい。
公演直前まで、ちょくちょくいろいろあるはずかと。
関係ない話。
今「すべらない話」見てたら設楽さんが出てて、
「おっ、設楽さんだ」と思って見てたらうちのメイキング映像を担当してくれる
演出家の岡宗さんの話をしてました。
バナナマンの好例の夏のライブのDVD映像も岡宗さんが演出しとるのです。
まだ未見の方がいたらぜひ、バナナマンのライブDVD見たほうがいいですよ。
いやもうマジで、本当によくできてますから。一応、お笑い畑の人である
楠野さんが見て嫉妬するライブです。「むき~!よくできてるざます!!」と
心のハンカチ噛み締めて何べんも見てます。
岡宗さんはほぼ香港マフィアと見分けがつきません。
ジョン・ウーの映画にたくさん出てた感じがする顔です。
でも、笑いのことがきちんとわかっている演出をする人です。
お笑いのライブって、あれ、まんま撮っても面白さ伝わんないんですよ、案外。
てか、大概DVDで見るお笑いライブは生で見るのより30%減、ぐらいが普通です。
しかしバナナマンライブは(生も見ましたが)DVD版でも100が100のまま伝わりました。
なんだったら生のときに気づかなかったとこを映像がフォローしてます。
うーむ、編集の妙。
「面白いことをしゃべっている人の顔を撮っている」んじゃなくて
「それを受けている相手の顔」を押さえてないと笑えない瞬間がありまして、
特にバナナマンはそーゆー微妙なさじ加減一つで笑いの量が全然変わるのです。
面白いのは、「面白いことを言っている人」でも「言われてる人」でもなくて、
「面白いことを言わざるを得なくなるその場の空気」とか
「普通に言っていることが面白いことに変化してしまう二人の空気」
なのだなぁ、とバナナマンのDVDを見るたびに思うわけで。
それにしても今日の「すべらない話」の兵動大樹さんの「割れたグラス」話、よくできてたなぁ。
笑いに必要なものが全て入ってる。緊張と緩和、登場人物二人の関係性、
そして思いもよらぬオチ。いやー、この番組も本当毎回勉強になるわ~・・・。
あ、初日まであと62日だ。
2007.09.21
[ お笑い ]
久々にご挨拶。プロペラ犬共同主宰兼脚本家の楠野です。
まずはお知らせから。
次回の「プロペラ犬ひみつ集会」は10月になりそうな感じです。
なんつっても肝心の水野美紀がやっと海外から帰ってきてすぐに次の映画に
インしてしまうやら何やらで、どーにも9月中には時間がとれそうにゃありませぬ。
今しばらくお待ちを。
ひみつ集会で思い出したのですが、先月の会場で声をかけてくださったお客さんが
いました。楠野さんに、です。
どーやらカンコンキンかコサキンで楠野一郎という名前を知った方らしく。
「あの楠野さんとこの楠野さんが同じ人だとは思いませんでした!!」
とえらく感激されてしまい、握手まで求められてしまい。
「いやいやいやいやいや、そんなたいした人間じゃないですからぁ・・・」と丁重に、
というか生来の大人しさ爆発で握手はご辞退したのですが。
楠野さんがカンコンキンシアターで作家をやってたこと、知ってる人ってどれぐらい
いるんでしょうかね?6~7年ぐらい前に抜けてしまったのですが。
(事務所は未だに関根さんと同じ浅井企画、関根さんともたまにご飯食べたりします)
カンコンキンシアターは見ての通りのあの感じなので・・・まあご覧になってない方にも
なんとなくその概要は伝わっているのではと思うのですが・・・
「作家」といっても、いわゆる演劇を作るうえで必要とされる「脚本」とは若干違うもの
が要求されます。
今も外部から見てる限りたぶんそうだと思うのですが、
もはや「演劇の脚本」でも「コントの台本」でもなく、ひたすら
「カンコンキンを毎年見に来る人たちだけを馬鹿笑いさせるための薬の処方箋を作る」
みたいな感じです。うーん、わかりづらいかな。薬ですから、一部の症状を持っている
人にしか効かないし、関根さんもそれを承知で・・・というか、それを望んで作っている。
まあ、マッド・サイエンティストと思ってもらえれば。
しかもこの薬、毎年毎年来る人には段々耐性ができてくるんでどんどん強くなっていく。
カンコンキンの会場に行くと客席の濃度がハンパないのは、お客さんがみんな合法的に
お笑いトリップしちゃってるからで。そりゃ千秋楽4時間40分やってもお客さん大喜びですよ。
いろんな演劇、お笑いライブ見ましたけどあれは無いです、他に。
最初のうち数年は全然雰囲気違いましたよ~。
もっといろんなお客さんいました。単純に笑いも薄かったし・・・。
よく20年続いてるなぁ、って。
ただ、ずーっとその狂騒の中に(年に一度のお祭りとはいえ)身を置いて、
強い薬の処方箋を書き続けていると、また別の欲求が起きるものです。
なんだろう、単純に「世の中にはもっと他にいろんな症状の人がいるよな」と。
自分に何かできるかできないかはともかく、というか
「自分にできること」と「できないこと」を客観的に見極めたい、みたいな感じでしょうか。
そんなこともあって、とりあえず一度少し距離を置いてカンコンキンを見てみたくなって
離れたわけですが。
客席から「お客さん」として見たカンコンキンは毎年楽しいです。
もちろん、人によって激しく好き嫌いがあるだろうなぁ、とは思います。
いやほんと、抜けてからより一層、「いやこりゃダメな人は本当にダメだろうなぁ」と思いますもん。
「プロペラ犬」はどーなるのかなぁ。
結果的に出来上がったものに対して好き嫌いがあって全然かまわないですが、
まずは「自分にできること」がまずちゃんとできていなくては、と。
ただ今、大阪公演の先行予約受付中!!
■電子チケットぴあにて 9月26日朝9時まで
2007.08.02
[ お笑い ]
はい、楠野さんです。
「プロペラ犬」共同主宰&脚本です。
・・・と、毎回のように挨拶から始めるのはまあプロフィール欄がないからしょうがないとして、
自分の名前に「さん付け」ってどうなんだろう、って今急に思いました。
今までのを見返したら、こいつ(自分)、自分の名前にさん付けしてるくせして
水野美紀は呼び捨て!何これ!おまえ誰だ!水野「さん」だろう!水野さん!しゃっ!!
・・・と、怒っている人もいるのでしゅうか。あ、「でしゅうか」って書いちゃった。でしょうか。
真面目な話。
プロペラ犬を立ち上げ、二人(水野・楠野)で外部の方と会ったり打ち合わせしたりする
機会がよくあるのですが、そのたびに
「水野美紀をなんと呼ぶのが正しいのだろうか?」
と思うわけです。
会社では、外部の人とお話しするときは内部の人間は全て呼び捨てですよね。
社長であれ誰であれ。
それにならうと、「プロペラ犬」という一つのユニットを組んでいる人間としては
「水野」「水野!」と呼び捨てでいいわけです。謙譲の意味で。
しかし!「プロペラ犬」は会社ではありません。二人は違う事務所の人間です。
そう考えてしまうと、「水野さん」となるわけで。
でも外部の人の立場で考えると
「こいつら、さん付けで呼び合っているのって大人のマナーとしてどうなのよ?」となる。
考え出すとめんどくさいものなのです。意外と。
個人的に「いいなぁ」と思う「さん付け」「呼び捨て」の例がありまして。
「さまぁ~ず」の二人。
あの二人、よく見てると互いに「さん付け」で呼ぶときと呼び捨てするときを
絶妙に使い分けてます。
基本、呼び捨てなんですが、ある瞬間にすっと「さん付け」になる。
「三村さん」「大竹さん」と。
あれで「自分たち二人のテリトリー」と「外部の人(この場合はお客さん、視聴者)」
の空気の密度の違いみたいなものを絶妙に中和させてるんですよね。
お笑い目線だけで考えると、絶対「呼び捨て」で通したほうが面白いんです、
てか楽なんですよ。
基本、対象物をざっくり扱ったほうがお笑いは産みやすい。テンポも上がるし。
ところがあの二人は、互いに呼び捨てしあうことでどんどん二人の間の空気の
密度が濃くなってお客さんを置いてけぼりにする前に、
すっと「三村さん」「大竹さん」と「さん付け」で緩和する。
「さん付け」した瞬間に、「三村」は「みんなが知ってる三村さん」になるんですよね。
「三村」は大竹さんから見た三村マサカズだけど、
「三村さん」は「みんなが知っている三村マサカズ」。
第三者の視点が入ることで、笑いの空気穴ができるというか。
気持ち、距離を作って対象化できるというか。
逆にほとんど例外なくお互いを呼び捨てしあっているのがおぎやはぎ。
ほら、なんかぐっと密度が上がってますよね。
仲が良いとかいうことではなく、「おぎやはぎ」って
いう世界があって、そこはもうあの二人にしかわからないものがある、
みたいな意味での密度の濃さ。
たぶんあの二人は、そこらへん感覚的にわかった上でそうしてるのだと思います。
「さん付け」と「呼び捨て」の使い方にコンビの特徴はよく現れてると思いますので、
注意して見ると面白いと思いますよ。
・・・と、締めかけて思う。
うちの場合、「水野」と呼び捨てにしつつ、自分のことは「さん付け」。
なんだろうこれ?
自分と距離を作りたいのか?自分に空気穴?自分を対象化したいのか?
ああ、でも確かに自分についての文章を書くことってそういうことかぁ、と思う。